スポーツ整形外科

スポーツ傷害とは

繰り返しのストレスによるスポーツ障害と1回のケガによるスポーツ外傷があります。
早期の軽いスポーツ障害であれば短期間の安静で症状は改善します。しかし安静指示だけで終わるとスポーツ活動への復帰により容易に再発を繰り返すようになります。その人の原因になっているリスクファクターが何かを見つけ出し、それに対して適切な処置、トレーニングを施行してはじめて改善します。スポーツ外傷ではスポーツ復帰が目標になります。通常外傷では日常生活ができればいいのですが、通常より高いレベルの活動が要求されるためスポーツ医としての専門性が必要になります。当院では成人のスポーツ愛好家、成長期の青少年の学校スポーツによる傷害を主に診察しています。

リスクファクター

【1】個人の要因
筋肉の強さ、硬さ、関節の弛緩性、アライメント(O脚、X脚などの角度、捻じれの問題)などその人自身がもっている個人的な要因

【2】トレーニング方法の要因
それぞれのスポーツでの特殊な動作、間違ったトレーニングなど方法の要因

【3】環境の要因
寒い時期、雨の日などの気象条件、グラウンドの状態(硬さ、傾斜)、磨り減ったシューズをはいているなど環境の要因

以上の観点よりリスクファクターがなにか見つけ出していきます。

スポーツ障害の原点は予防にある。

ウォームアップ
ストレッチ等でうっすらと一汗かくまで筋肉の温度を上げることが本当のウォームアップになります。

クールダウン
練習後にストレッチして終わることでクールダウンになります。特に患部がある場合はアイシングが必要です。学校の運動クラブではクールボックス一つ用意されていない所が多いようです。クールダウンで疲労を蓄積させないことが大切です。

適切なトレーニング
どの筋肉を鍛える必要があるのか、どの関節の柔軟性が必要なのかを考慮したトレーニングが大切です。特に成長期では一種目に偏ったスポーツを避け、全身の運動能力の向上を目的としたトレーニングが必要です。

以上のような適切なトレーニングが予防には効果的です。

スポーツ障害による自発痛は4相に分けると理解しやすい。

第1相: スポーツ活動の後にのみ痛みを訴える。スポーツ活動には全く差し支えない。
   
第2相: スポーツ活動の始めに痛みを訴えるも活動の途中で痛みが取れる。
  スポーツ活動には差し支えない。
   
第3相: スポーツ活動中と後に痛みを訴える。スポーツはできるが満足にできない。
   
第4相: スポーツ活動中ずっと痛みを訴える。スポーツできない。
   
第1相、第2相の時期ならば安静だけでも改善します。
この時期を逃さないでスポーツ医に受診することをお勧めいたします。
しかし残念ながらこの時期を痛みとスポーツとは関係ないと考え来院する人が少ないのも事実です。

治療

保存的療法
リスクファクターを理解した上での、適切な安静、ストレッチ、アイシングなどの自己管理の指導、再発を防止するトレーニング指導が主になります。

手術療法
より高いレベルのスポーツ活動において支障が生じる場合は手術療法が必要になります。最近では関節鏡を用いた低侵襲で正確性の高い手術が行えるようになりました。当院では手術はできませんが順天堂の関連病院だけでなく、ご希望の病院を紹介します。